友の会ニュースTOMONOKAI NEWS

2017年8月30日(水)
加藤:豊橋市役所安全生活課主催の自転車免許講習の企画から、
本校もお願いすることになったのがユタカ自動車学校さんと出会ったきっかけです。
2014年度に初めて取り組み、1年生を対象に、学科試験と実技試験を行いました。
3年間で豊橋市役所が主催する企画は終了したのですが、
実績の高さや自転車の交通安全の大切さを痛感し、2017年度は、本校がユタカ自動車さんに直接依頼をしました。
ーー 今まで豊橋市役所が行っていた取組を、自分たちで行うことに関して、
何か取組の変化はありましたか?
加藤:豊橋市役所安全生活課主催の時に、
合格者へ「自転車運転免許証」を発行していただいていました。
そこで引き続き顔写真を貼り付けた本校オリジナルの「自転車運転免許証」を制作しました。
また、過去には実技試験中、一時停止をしなかったり、
踏切内を自転車に乗ったままの通行など、試験で不合格になる生徒がいました。
そのときにあらためて自転車運転の交通ルールについて
生徒に学習をさせる事前指導の大切さに私たちも気付かされました。
ーー 例えば、どのような指導をしているのでしょうか?
加藤:自転車免許講習は5月中旬に行われるのですが、
1年生は1泊2日の「オリエンテーション合宿」を4月の行事として行ないます。
その合宿中に集団訓練やクラス活動と共に、交通ルールについても学習します。
例えば、自転車運転コースの確認から始まり、
自転車を運転する時の注意点や左右確認を行う場所など、プリントを配って指導していきます。
また「信号無視をしたら罰金はいくらになる」など、約1時間の中で、指導します。
事前に学習することで効果もあがり、2017年度は1年生全員が合格することができました。
ーー指導するにあたり、先生自身も自転車の交通ルールに関して、色々勉強されたんですね。
加藤:そうですね。
私たちも、道路交通法について忘れていることがたくさんありましたので、
交通ルールを覚え直す、良い機会となりました。
また、当日の学科試験で不合格となった生徒に対しては、
私たち生徒指導部の担当が、資料を基にアレンジした練習問題を作成し、補習を行います。
だからこそ、より確かな「自転車の交通ルール」について理解することができました。
加藤:私たちが特に注意をしている場所が、本校の正門近くにあるカーブ沿いの細い道です。
ここは、細い道から出てきた車と、
本校へ向かって左側通行をしている自転車とぶつかることが多い地点です。
月に一度、本校職員が立ち、交通安全指導を行っています。
また、学校が密集している地域では、
自転車同士の衝突もあり、道幅の狭い歩道の中でぶつかってしまうことも多々あります。
周辺の学校と連携しながら、事故防止に努めています。
ーーその他、自転車に関してどんな取組を行っていますか?
加藤:指導の一環としてですが、
「スマートフォンを操作しながらの運転」や「イヤホンをつけて音楽を聴きながらの運転」などを発見したら、
その場の注意だけに終わらず、
5日間スマートフォン等を毎朝、生徒指導室へ預ける指導を行っています。
しかし、生徒自身、「ながら運転」に対する意識も高く、私たちが声をあげなくても、自主的に守っています。
ーー 今後の課題について教えてください。
加藤:近隣の方からは、スピードの出し過ぎや、
公共の自転車置場のマナーなど、連絡をいただきますので、
直ぐに地図上に落とし込み、
その都度、教室へ掲示したり、生徒指導室前に貼り出し、情報発信を続けています。
これらを基に、過去3年間で、
事故の発生件数が多い場所を集約し、地図上に”見える化”を行い、発信していきたいと考えています。
生徒はそれを見ることで、
ここは事故が多いんだ」とあらためて気付くこともできます。
今年度中にはまとめて、来年度にはやっていきたいと考えています!
”見える化”により事故防止
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編集後記
加藤先生、取材のご協力ありがとうございました。
豊橋工業高等学校では、学校全体が一丸となって、
自転車の交通安全指導に関する様々な取組を行っていました。
「ながら運転」に対する指導方法では、日頃の指導を徹底する姿勢の中に、
先生方の生徒の安全を願う気持ちを感じ取れました。
また、今後も意欲的に取組もうとする姿勢に感動し、
改めて事故を起こさない大切さについて学びました。