友の会ニュースTOMONOKAI NEWS

2017年7月10日(月)
小久保:私が自転車講習の講師を務めて、現在で4年目を迎えます。
内容としては、小・中・高校の自転車講習から企業の交通安全講習、
自動車の違反者講習など、交通安全教育や講習などの講習全般の講師をしています。
自転車講習に関しては、各学校の先生と事前に打ち合せを行いながら、
先生から学校特有の事故など交通安全の推進でお困りの事をお聞きたり、前年に実施した講習内容を参考にしながら、その学校に合せた授業内容にしています。
ーー それぞれの学校に合せて講習内容が違うんですね。
小久保:それぞれ学校の場所や特色に合せた交通指導をすることを心がけています。
例えば、学校近辺にある裏道や危ない道などを指導することで、
生徒の皆さん自身が、気づきを得て、学びが生まれます。
また、年代ごとでも内容を変えているのも特徴のひとつです。
小学校・低学年の皆様には、自転車利用に関わらず、交通安全への「きっかけ」全般を伝えています。
これから自転車に乗る子も多いので、徒歩中心の生活、交通ルールの大切さについて、その必要性を説明します。
小学校・高学年になりますと、移動手段が自転車になる子も多くなりなります。
「ヘルメットをかぶる」ことなど、自転車利用の交通安全の基礎を伝えるようにしています。
中学校では、ルールを覚えた上での規律の正しさ、大切さなどを伝えて、特に実践的で実用的な内容となるように工夫しています。
高校生については、自転車に乗るエリアが一気に拡大します。
家から遠い高校へ通う子も増えていくので、
裏道よりも安全な道や交差点を伝えるなど、「通学ルートの安全確認」についてしっかり指導します。
ーー どのような授業内容でしょうか?
小久保:基本は、50分以内で授業を組んでいます。
自転車体験を多く取り入れたり、自転車事故の映像を映したり、映像や体験学習といった参加型の講習を実施しています。
座学ばかりだと、生徒さんの心に響かないこともあるので、
内容にメリハリを持たせて、受講者の五感に訴えて効果的に、かつ視覚的にもわかりやすい授業となるよう心がけています。
交通安全について「安全は当たり前」と思っている人も多いので、
「当たり前ではなく、常に事故と隣り合わせである」ということを教えています。
小久保:とある高校で、春先に自転車の事故が多かったのですが、
自転車講習を取り入れたことで事故が激減したという声を聞いています。
講習を実施することで、生徒さんの交通安全への意識が高まるということは確かですね。
地元の豊橋の写真などを効果的に教材に活用して講習を実施。
ーー 春先に自転車の事故が多いそうですね。
小久保:高校生の自転車事故は4・5・6月が最も多いと言われています。
なぜかというと、高校1年生の場合、今まで地元の中学校に歩いて通っていたのが、
高校に入り自転車に乗る機会が増え、通学距離が増え、自転車を利用する機会が多くなったということが一理あると思います。
自転車に不慣れなお子さまも多く、朝の通学時に急いで家を出て
心に余裕が無く、周りへの注意力が低くなり、事故につながるといったこともあるでしょう。
まずは「時間に余裕を持って行動すること」が、事故を防ぐひとつだと思います。
ーーゆとりがないから事故につながるのは、車も自転車も一緒ですね。
小久保:朝の通学・通勤ラッシュで忙しいからこそ、特に注意すべきですね。
また、朝に限らず、夕方も同様に注意が必要です。
制服が全体的に暗い色なので、夜になると特に周囲の人から見づらくなってしまいます。
だからこそ、早めの点灯が大切です。
朝や夕方は、特に気をつけてほしいです。
小久保:出会い頭が圧倒的に多いですね。「止まれ」の標識は絶対!!
まずは止まって、周りの状況を判断してから自転車をこいでほしいです。
「止まれ」の標識や重要性は、ほとんどの方は理解しています。しかし実際に通行する際は、止まったつもりになりやすく、その先の安全確認も不十分になりがちです。
しっかり「止まる」ことが「しっかりした確認」につながります。
「止まれ」の標識があったら、必ず止まって安全確認をお願いします。
“ 自転車に関わらず、車もバイクも「一生無事故」を目指してほしい。”
私たちは、
「地域の交通安全センター」として学校・企業と連携しながら、
自転車や自動車の講習などで「交通安全」をトータルでサポートすることが使命です。
この地域で事故0(ゼロ)を目指し、皆様のお役に立ちたいと考えています。
地域全体で協力して、事故0(ゼロ)の社会を実現していきましょう!
学生の皆さん。一生無事故を目指しましょう!
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編集後記
小久保さん、取材のご協力ありがとうございました。
講習をする上で、「学生の心に響く講習は?」「どうやったら交通安全を意識してくれる
のか?」など、工夫して講習をされていること、地域の交通安全センターの役割として、
学校や企業と連携していくことの重要性に気付きました。