友の会ニュースTOMONOKAI NEWS

2017年6月10日(土)
後藤:約6年前、本校の校区が、市内の中でもトップクラスの
自転車事故が多いエリアでした。
本校は、八南・平尾・千両の3つの小学校が集まっています。
そして、地区全体に大通りや抜け道、田舎道などの狭い道路など、
いろんな道幅が混在していて、比較的交通量が多く、自転車事故が起きやすい環境です。
そういったこともあり、「自転車交通安全モデル校」という
自転車の交通安全の取り組みを強化するモデル地区に指定されました。
それ以来、自転車の交通安全やモラルの普及に、いっそう力を入れることになり、
ユタカ自動車学校にお願いをして、交通安全指導をしていただいたのがきっかけです。
ーー 交通安全についてどんな取り組みを始めたのでしょうか?
後藤:まず1つに、4月中旬に行われる「生徒全員の自転車点検」です。
この日は、徒歩通学の生徒、自転車通学の生徒、全て「自転車」で学校へ登校してもらいます。
そして、市内にある自転車組合に属する自転車店の点検整備のプロが、
校庭に並んだ500台以上の生徒の自転車を、1台1台丁寧に点検を行います。
ーー プロの目でしっかりと点検をしてくれるのは嬉しいですね。
後藤:自転車の点検箇所は、ブレーキの効き具合、ベルが鳴るか、チェーンは切れていないかなどの主要部分から細かな部分までチェックして、シートに記載します。
全ての台数をチェックするのに、2時間以上かけて行います。
継続して実施していることもあり、最近は点検してくれる自転車店さんたちから、
「毎年、自転車の整備がきちんとされているね」と
お褒めの言葉もいただくことが増えました。
また、自転車整備の日と家庭訪問の日を近づけて、
家庭訪問の際に、自転車の整備について話をしたり、自転車の事故についてなどの注意を一緒に呼びかけることで、
ご家庭でも「自転車事故や点検・整備」への意識は、高くなったのではないかと感じています。
後藤:本校と取り組みというわけではないのですが、地区の交通指導隊(ボランティアさん)が、熱心に生徒の登下校を見守ってくれます。
特に、本校の自転車通学が特に多い千両方面では、交通安全指導隊が毎日生徒に声かけ運動をしてくれていて、地域全体として生徒を見守り続けています。
また、教員全体で、登校指導や下校指導も行っています。
ゼロの付く日やテスト日など、職員が校区に散らばって登下校の指導を
月に数回、行っています。
これらの活動を通して、平成28年度、国や県から
「交通安全教育のための積極的な教育活動に貢献した」
という功績が認められて、平成29年1月に表彰状をいただきました。(市内では中部中学校だけ)
自転車無事故無違反ラリーなどの表彰状や盾も授与され、
さまざまな交通安全の取り組みが認められ、形になった瞬間でもありました。
ーー 今後の展望や思いを教えてください。
後藤:交通安全は、日々の積み重ねが大切です。
これらの活動がみんなの“当たり前”になるように、
数年かけて、しっかり取り組みを定着させて、今後に繋げていけたらと思っています。
そして、地域の交通安全のモラル・マナーを伝えながら、
生徒の自転車利用の安全意識を向上させて、自転車事故ゼロを目指していきたいと思います。
自転車整備の視点から交通安全を伝える
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編集後記
後藤先生、取材のご協力ありがとうございました。
学校はもちろん、家庭・地域が一体となり、生徒の交通安全を指導するという高い意識に、感銘を受けました。自転車点検の徹底から交通安全への意識を高めることもできるのですね!参考になりました。